炎症後色素沈着

ニキビや虫刺されなどの皮膚炎症は、炎症後色素沈着の主な原因の一つです。
これらの炎症が起きるとメラノサイトが刺激を受け、通常以上にメラニンを生成し、この過剰なメラニンが皮膚に残ることで色素沈着が生じます。
炎症が治まった後も、この色素沈着が残り、茶褐色や紫褐色のシミのような跡として現れることがあります。
ニキビは適切な治療を行わず放置してしまうと、炎症が皮膚の深いところまで広がり、その部分が色素沈着として残ってしまいます。適切な治療を行わずに放置すると色素沈着が残ってしまうので早期治療が大切です。

紫外線は炎症後色素沈着を悪化させる大きな要因です。
紫外線を浴びると、表皮細胞がメラニン色素を生成を促す物質を作り出します。
炎症後の肌は特に敏感で、紫外線により色素沈着が濃くなりやすいので、強い紫外線や長時間の露出は、メ日傘や日焼け止めなどの紫外線対策が大切です。

過度な摩擦や刺激も炎症後色素沈着の原因となります。
患部を頻繁にこすったり触ったりすることで、慢性的な炎症が続く可能性があります。
また、肌を強くこすりすぎたり、肌に合わない化粧品でかぶれたりすることも色素沈着のリスクを高めるので注意が必要です。
これらの刺激は、一時目立たない程度の炎症であっても、継続的な摩擦により慢性的な炎症へと発展し、結果として色素沈着を引き起こす可能性があるので、スポンジなどで体を強く擦って洗ったり、誤った方法で洗顔する等行っている方は注意が必要です。

町田マリアクリニックには、シミについてのご相談がたくさん寄せられます。
その中でも、「炎症後色素沈着は、一般的なシミやニキビ跡と何が違うの？」というご質問が目立ちますので、こちらで解説いたします。

炎症後色素沈着のメラニンをお肌の外に排出させるには、ターンオーバーの活性化が大切です。
ターンオーバーの周期は、年齢と共に自然に遅くなります。一概にはいえませんが、20代では約28日だった周期が60代では約100日まで延びることがあります。
生活習慣の改善を行うと、20代の場合平均で約1～2か月ほどでターンオーバーに変化が現れると言われています。
その為、健康的な生活を継続することが大切です。早期治療、予防ケアが大切となっていきます。

ターンオーバーの正常化をするのも重要ですが、炎症後色素沈着は長期間放置されていることが多く、自然治癒が難しいこと、早期改善ができなく心理的ストレスも多いです。
その為、専門の適切なカウンセリングを受け、治療で治していくことが多いです。

炎症後色素沈着を「治す」という意味合いは人それぞれになるため、自然治癒で何年後かに治ったことを「治せる」というか、炎症後色素沈着が薄くなったことを「治った」というか様々です。
その為、炎症後色素沈着が気になったときに完全に治すことに焦点をあてると、セルフケアだけでは難しいことが多いことから「治らない」としております。

また、年齢や肌質によってはターンオーバーが遅くなり、改善が遅れることもあります。そのため、早期かつ確実な改善を望む場合は、美容皮膚科での専門的な治療を検討することをおすすめしております。

美容皮膚科での治療は、セルフケアよりも早く確実な改善が見込め、専門家の下で安全に行えます。
町田マリアクリニックでは、お一人おひとりに合った炎症後色素沈着の治療はもちろんのこと、適切な紫外線対策などお伝えし、治療後も快適にお過ごしいただけるよう努めております。